牛伏川フランス式階段流路探訪(最終回)
牛伏川フランス式階段流路探訪(5)
マツケン小屋
ガイドの方が、かなり性能の良いマイクを使っていた。
出発の頃から
「マツケン小屋」という音声が、補聴器を通して、とぎれとぎれに、
何度か聞こえていた。
到着して、またひとしきり、説明があった。
「あれがマツケン小屋」
「マツケン小屋とは松本建設事務所の小屋ということです」
と(要約筆記者のボードに)書かれた。
なーんだ。
松本建設のことだったのか。
マツケンが
サンバで踊り出すわけではなかった。
ここで解散となった。
帰途は急坂を、
転倒しないように、みなさん、
「小石を踏まないで」!
「一歩一歩確実に」!
と、声を掛け合いながら駐車場まで下った。
充実した例会であった。
100年も前の熟練した石積みの技術は現在、
周囲の自然と一体化した独特な構造美をみせて、
やわらかな秋に溶け込んでいた。
(終わり)
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