2014年02月08日
障害者政策委員会ニュースレター(No.18)
全難聴より「障害者政策委員会ニュースレター(No.18)」 2014.2.7付 が発行されました。
【第11 回障害者政策委員会-障害者差別解消法基本方針団体ヒアリング】
2月3日第11 回障害者政策委員会が開催され、前回同様障害者差別解消法の基本方針について、8 つの障害者団体・支援団体へのヒアリングが行われました。
ヒアリング開始の前に精神病床の転換に関する検討会の議論について厚労省の報告とそれに対する質疑が行われました。朝日新聞の社説にも出ました「精神障害者の社会的入院解消のために病院敷地内に地域移行施設を作る」問題です。
厚労省の精神・障害保健課長が報告を行いましたが、「検討会で、精神病床の居住系施設への転換について議論が行われ、賛否両論ありながらも、検討を行うことについては、各構成員の意見が一致した。」という内容でした。
これに対しては、「病床転換型の検討をおこなうことじたいに反対。発想が民間精神病院の経営を優先して、当事者の立場の施策とはいえない。病院で死ぬことと敷地内の自分の部屋で死ぬことはほとんど同じこと。病床転換ではなく病床削減を。」と委員から厳しい批判が出ました。
また、権利条約19 条に違反した措置と、根本理念に対する批判も出ました。
10 年前の改革ビジョンで「10 年で7万人削減」が謳われている精神障害者の社会的入院ですか、遅々として解消が進まない原因が地域での受け入れ基盤未整備なのか、議論がまたまた堂々めぐりしている印象でした。
団体ヒアリングは6 つの当事者団体と全通研・全要研2 つの支援団体でした。
日頃余り交流のない筋痛性脳脊髄炎の会や全国言友会連絡協議会などの団体も参加しました。
それぞれの団体から、谷間の障害として障害者手帳の対象とならない、また手帳の認定基準が厳しく手帳取得が出来ないなど、私たちと共通する問題の指摘がありました。
特に、全国言友会連絡協議会は吃音の方の集まりで、自分の障害を説明することに躊躇して、必要なコミュニケーション支援を得にくい中失・難聴者と同様の問題の説明がありました。
新谷よりは、全通研・全要研に対して福祉サービスと合理的配慮の関係についての考えを質問しました。
両団体ともこれからのコミュニケーション支援に占める福祉サービスの役割を限定的と捉えておられましたが、コミュニケーション支援のセイフティネットとして福祉サービスがどの程度機能すべきがどうかは、答えにニュアンスに差がありました。
議事終了後、東担当室長:担当室スタッフ5人の辞任の挨拶がありました。「推進会議担当室として4年がすぎた。障害者権利条約の
批准にむけた国内法整備も一段落、権利条約も批准し、区切りをつける時期にきた。5人のスタッフは、2月、3月いっぱいで辞職する。この間、93 回の会合を行ってきた。障害者制度改革は新しいステージとなる。」と東室長が挨拶しました。
制度改革の原動力となった担当室5 人のスタッフの辞任で、今後の障害者制度改革がどのように進んでいくのか、新たな課題が
出てきたような印象です。
障害者政策委員会委員 全難聴副理事長 新谷友良
【第11 回障害者政策委員会-障害者差別解消法基本方針団体ヒアリング】
2月3日第11 回障害者政策委員会が開催され、前回同様障害者差別解消法の基本方針について、8 つの障害者団体・支援団体へのヒアリングが行われました。
ヒアリング開始の前に精神病床の転換に関する検討会の議論について厚労省の報告とそれに対する質疑が行われました。朝日新聞の社説にも出ました「精神障害者の社会的入院解消のために病院敷地内に地域移行施設を作る」問題です。
厚労省の精神・障害保健課長が報告を行いましたが、「検討会で、精神病床の居住系施設への転換について議論が行われ、賛否両論ありながらも、検討を行うことについては、各構成員の意見が一致した。」という内容でした。
これに対しては、「病床転換型の検討をおこなうことじたいに反対。発想が民間精神病院の経営を優先して、当事者の立場の施策とはいえない。病院で死ぬことと敷地内の自分の部屋で死ぬことはほとんど同じこと。病床転換ではなく病床削減を。」と委員から厳しい批判が出ました。
また、権利条約19 条に違反した措置と、根本理念に対する批判も出ました。
10 年前の改革ビジョンで「10 年で7万人削減」が謳われている精神障害者の社会的入院ですか、遅々として解消が進まない原因が地域での受け入れ基盤未整備なのか、議論がまたまた堂々めぐりしている印象でした。
団体ヒアリングは6 つの当事者団体と全通研・全要研2 つの支援団体でした。
日頃余り交流のない筋痛性脳脊髄炎の会や全国言友会連絡協議会などの団体も参加しました。
それぞれの団体から、谷間の障害として障害者手帳の対象とならない、また手帳の認定基準が厳しく手帳取得が出来ないなど、私たちと共通する問題の指摘がありました。
特に、全国言友会連絡協議会は吃音の方の集まりで、自分の障害を説明することに躊躇して、必要なコミュニケーション支援を得にくい中失・難聴者と同様の問題の説明がありました。
新谷よりは、全通研・全要研に対して福祉サービスと合理的配慮の関係についての考えを質問しました。
両団体ともこれからのコミュニケーション支援に占める福祉サービスの役割を限定的と捉えておられましたが、コミュニケーション支援のセイフティネットとして福祉サービスがどの程度機能すべきがどうかは、答えにニュアンスに差がありました。
議事終了後、東担当室長:担当室スタッフ5人の辞任の挨拶がありました。「推進会議担当室として4年がすぎた。障害者権利条約の
批准にむけた国内法整備も一段落、権利条約も批准し、区切りをつける時期にきた。5人のスタッフは、2月、3月いっぱいで辞職する。この間、93 回の会合を行ってきた。障害者制度改革は新しいステージとなる。」と東室長が挨拶しました。
制度改革の原動力となった担当室5 人のスタッフの辞任で、今後の障害者制度改革がどのように進んでいくのか、新たな課題が
出てきたような印象です。
障害者政策委員会委員 全難聴副理事長 新谷友良
Posted by 六万石 at 07:39│Comments(0)
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