2012年04月04日

筆談あれこれ(1)

<投稿記事>

筆談とは・・・ まず、広辞苑を開いてみよう。
①随筆・筆記の類
②用件を互いに文字に記して伝え合うこと


①の意味があるの? 全然知らなかった。

我々が普通「筆談」というときは、勿論上記②の意味でしょう。

手話辞典を見てみよう。
<書く><交換>
とある。
左掌に右2指で書くしぐさ、次に両掌で「互いに」前後入れ替える。
やはり、広辞苑と同じ定義でした。

ここで、「筆談」するときのさまざまな状況を想定してみよう。

1.AもBも共に聴者の場合
   この場合は、秘密のやりとりとか特別な場合でしょう。
   昔は授業中に生徒らがよくやりました。
   現今では堂々と私語する者が多いが・・・。 
   とにかく、 「互いに文字に記して」伝えます。

2.Aが「手話をしらない聴者」で、Bが「ろう者」」の場合。
   この場合も、 「互いに」文字に記して伝え合うことになるでしょう。

3.AもBも「ろう者」の場合
   この場合は、筆談はめったにやらないでしょう。
   両者ともに手話でコミュニケーションができちゃうのだから。

4.Aが「聴者」でBが「難聴者」の場合。
   この場合は、難聴者は、口でしゃべるわけで、書くのは聴者だけ
   「互いに」書くわけではない。

広辞苑の「筆談」の定義には、4の場合を想定していないようです。 (R)


  


Posted by 六万石 at 14:23Comments(0)筆談

2012年04月05日

筆談あれこれ(2)

<投稿記事>

「筆談」といえば、以前にテレビで、「筆談ホステス」をやっていた。
例の斉藤里恵さんとは、また別の方で、生まれつき耳がきこえない。
1児の母(シングルマザー)、昼間は通信教育で大学の勉強もしている。

夜間は銀座の「クラブM」に勤めて、
「同伴率」(これは業界用語、いわゆる「指名」のこと)、NO.1であるとのこと。

テレビでは「筆談」の様子を紹介していた。
聴覚障害のホステスさん、かわいい感じの上品な色っぽさ。
そこに、なんとなく「すけべ親父」っぽい客が、ずいぶん楽しそうに「筆談」でコミしていた。

ホステスさんがメモ帳みたいなノートに書く字は上手。
でも、スピード感はまったくない。

「筆談のほうが(秘密を)たくさん語れていいですよねえ」とレポーター。
ステレオタイプの質問。

「お客さんとのたわいない話が筆談で楽しいです」
と、質問をうまくかわすホステスさん、頭いい。

それはそれでいい。
クラブなんだから、大いに「筆談」をお楽みください。

私達難聴者が聴者を相手に「筆談」を必要とする場面は全然違います。
「楽しんで筆談」なんて、とんでもない、

たとえば役所や病院などの受付で、
筆談などの面倒なことはしたくない職員に、筆談での対応をお願いしている。

自分の後ろには大勢の人が並んで順番を待っています。
ちんたらやっている余裕はない。
難聴者は切羽詰っています。
追いこめられている。  (続)   (R)
  


Posted by 六万石 at 05:09Comments(0)筆談

2012年04月08日

筆談あれこれ(3)

<投稿記事>

手話ができない、あるいは手話が苦手の難聴者同士で行われるのが、文字通りの「筆談」。
お互い気心の知れている仲だから、うまくいくにちがいない・・・と思いきや、
それがなかなかうまくいかないのである。

うまくいかない最大の原因は「はやとちり」。
「私の家は松本歯科大学から北に下って広丘小学校の近くだ」
と書いたつもりが、
相手のかたは、「松本歯科大学の近く」と勘違い。
要するに、最後まで読んでいないのである。

かく言う私も同様な勘違いは、しょっちゅうやっている。
いつぞやの、県聴覚障害者情報センター主催の
「字幕・手話付き番組を見る会&DVD貸し出し会」
筆談ホステス 斉藤里恵
上田市「市民プラザ・ゆう」(上田市材木町) 参加無料

私はこのチラシを見て 「筆談ホステスが上田に来るface02!!」と勘違い。
「手話・字幕付き番組を見る」という部分が頭からスッポリ抜けてしまったのだ。

チラシをよく読めば、斉藤里恵さんが出演しているDVDを鑑賞しましょう、ということ。
常識で考えて、銀座のホステスさんが無料で上田の「材木町」のごときにくるはずはないよねー。

要約筆記の場面でも、スクリーンのログの全部を読まずに勝手に判断してしまうという失敗も、(少なくとも私は)よくやらかしています。自戒ですね。 <R>  (続く)
  


Posted by 六万石 at 08:49Comments(0)筆談

2012年04月10日

筆談あれこれ(4)

<投稿記事>

前回のブログで・・・
手話ができない、あるいは手話が苦手の難聴者同士で行われるのが、文字通りの「筆談」。
お互い気心の知れている仲だから、うまくいくにちがいない・・・と思いきや、
それがなかなかうまくいかないのである。

うまくいかない最大の原因は「はやとちり」。
「私の家は松本歯科大学から北に下って広丘小学校の近くだ」
と書いたつもりが、
相手のかたに、「松本歯科大学の近く」と勘違いされたことがある・
・・・

というエピソードを、ご紹介しました。

待てよ?
「相手が悪い」と、一方的に決めつけてよいのだろうか?

自分の筆談が下手だったのではないか。

「松本歯科大学から北に下って」
と、余計なことを書いたから、いけなかった。
初めから「広丘小学校の近く」と書けば、なんのこともなかったわけである。

筆談は
キーワードを意識して、
簡潔に書くことが大切だと思います。  (R)




  


Posted by 六万石 at 05:05Comments(0)筆談

2012年12月19日

手作り簡易筆談用具


手作り「ホワイトボード・ノート」(簡易筆談用具)
右上は、手作りIDカード「耳が不自由です」  


Posted by 六万石 at 17:05Comments(0)筆談

2012年12月21日

筆談お願いカード


相手を筆談に誘い込むツールとして、
私はこんなものを使っています。(ROKU)  


Posted by 六万石 at 07:17Comments(0)筆談

2013年09月18日

難聴者と情報機器

昨日の記事(JR相模湖駅の事故)に、コメントをいただきましたのでご紹介します。
最近、難聴の方とのとっさのコミュニケーションに、携帯の画面を使ったりします。
お互いに自分の携帯に発言を書いて、相手と見せあいます。送信しないので、電波状態も関係ないし、通信料もかかりません。
ちなみに、私の携帯はドコモのらくらくホンなので、画面の文字も比較的、見やすいです。
他の機種も文字を大きくできる機能があったりするし、パッドも普及してきたので、意外と使えるかも、と感じています。
もう、すでに使ってる手かもしれないですけど、難聴じゃない人も、かなりの確率で持ってるアイテムなので、どんどん利用出来たらいいな、と思ってコメントさせてもらいました。
Posted by モリアオ41 at 2013年09月17日

モリアオ41さん、お久しぶりです。
コメントありがとうございました。
「ケータイの画面で見せ合う」というコミの方法は、最近よく耳にします。
難聴者同士がパソコンの「メモ帳」を使ってコミをとる方も多いですね。
「ザウルス」という携帯用のパソコンで、文字を見せ合って、コミをした時代もありました。
私ことですが、以前には協会事務局や家族との連絡にケータイを使っていました。
協会の役職を降り、女房と死別して以後は、使わなくなっています。
人生もおしまい、もう使う必要がなくなったというような気持ちもあり、
わずらわしさ、なんとなく紛失しそう・・・(ちなみに補聴器の紛失経験あり)、
そういう気持ちもあります。
「ドコモのらくらくホン」って、「らくらく」?
パッド、タブレット・・・、なるほど、あれならいいかもしれない。
紛失しそうではない!
便利なものは使った方がよいようですね。
情報をありがとうございました。(編集子・ROKU)
  


Posted by 六万石 at 21:58Comments(0)筆談

2014年07月03日

筆談ユビキタスを(7/3記事)


JR広丘駅


塩尻市立図書館

ユビキタス(ubiquitous)とは「遍(あまね)く」「同時にどこにでも存在する」というような意味。


「いつでも」
「どこにも」
筆談が存在してほしい!









  


Posted by 六万石 at 05:24Comments(1)筆談

2014年07月18日

筆談で


蝦の子公園(塩尻市)

<つぶやき万華鏡>

「通訳者はその道のプロでなくてはならない」
という主張は、たしかにそのとおりであり、
要約筆記者のプロの養成は、制度として必要であることは言を俟たない。

しかし、それとは別に、
普段の日常の生活の中で、コミュニケーションが必要なときに、
気楽に連絡や相談ができて、
必要な場合には駆けつけていただいて、
筆談でコミュニケーションの援助をしていただける・・・
そういうシステムも必要だと思う。

それがプロの要約筆記者なら言うことはないが、
たとえ通訳のプロでなくてもいいと、
そういう考えもあるのでは。
(ROKU)


  


Posted by 六万石 at 09:20Comments(0)筆談

2015年04月06日

筆談もまた言語である


                           松本市 寿

                            2015.4.6
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≪つぶやき万華鏡≫

            筆談も言語である。

言語とはコミュニケーション手段である。

手話は言語である。

手話をしない者、
あるいは、相手が手話をしない場合
聞こえないことは書いてもらう以外にないわけで、

筆談もまた言語である。
                                  (ROKU)
2015.4.6

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タグ :手話筆談


Posted by 六万石 at 20:30Comments(0)筆談

2015年04月30日

難聴者が筆談上手とは限らない。

≪つぶやき万華鏡≫

難聴者が筆談上手とは限らない

実際に、私は、
難聴者のくせに、
筆談はまったく苦手です。

聴者とのコミュニケーションでは、
ご面倒でも書いていただいている。
一方的に書いていただくわけで、
こちらから書くということは普通はありません。

相手が難聴者の場合は、
お互い、キーワードのみ、メモ書き程度の場合が多い。
「詳しくはあとで、メールでね!」
というわけで、
深入りするような話は、
ほとんどメールでやっています。

「今日はいい天気だね」
といった、日常のたわいない話は、
手話を使っています。

でも、手話は、
伝わったようでいて、実は伝わっていなかった、
そういう経験が何度かあります。

難聴者同士で、大事な話をする場合に、
確実なコミュニケーション方法は
筆談以外にない。、

なので
面倒でも筆談を使わざるをえない。
筆談がいいか、それとも○○がいいか、
と言ったチョイスの問題ではないわけです。 
(ROKU)
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2015.4.30

  


Posted by 六万石 at 18:48Comments(0)筆談

2015年06月05日

筆談サポーター

≪つぶやき万華鏡≫

筆談サポーター           

岩手県では、「希望郷いわて国体」(岩手大会)に向けて、
筆談ボランティア
の養成講座を始めたという。
  → http://news.ibc.co.jp/item_24540.html

「筆談ボランティア」が、
単に国体に向けての一過性のものではなく、
日常的、かつ広範に広がることを望んでいる。

長野県では、
「信州あいサポート運動」
との連動も考えられる。

とりあえず
地域の要約筆記入門講座を修了したものには、
たとえば
、「筆談サポーターリボン
といったものを授与する
というアイデアはどうだろうか。

専門的技能と知識を持つ要約筆記者の存在は
勿論心強いが、
それに加えて、
通訳派遣申請という手続きを経なくても、
その場でちょっと書いていただける
というような筆談サポーター
日本全国津々浦々に満ち溢れれば、うれしい。
(ROKU)                                        

会員ブログ「難聴者のアシタドーナル」6/1から引用
                              [ #難聴者 ]
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
≪掲示板≫

☆ 長野難聴女性部研修会 (6月5日 伊那方面)
   → http://naganan.naganoblog.jp/e1708822.html

☆ 6月定例会in白馬村 (6月20日)
   → http://naganan.naganoblog.jp/e1725027.html

☆ 字幕映画情報
   → http://naganan.naganoblog.jp/e1715536.html

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2015.6.5

  


Posted by 六万石 at 05:02Comments(0)筆談

2016年01月27日

筆談は白地に黒がいい

≪つぶやき万華鏡≫

黒地の「筆談ボード」はダメです
                                 T.SATO

     --- 私は常日頃から、サインペンと用紙は携帯している。
           筆談に応じていただくためである。    ーーー

せっかく速く書いていただいて、
字もきれいなんだけど、
「読みにくい」
ということがある。

最近ちょくちょくみられる、市販の、黒地
「筆談ボード」。

光線のかげんなどで、
書いている最中には、こちらからは全然読めない。

2~3行を書いては、そのボードをこちら向きにしていただいても、
室内照明などが反射すると、実に読みにくい。
ボードの角度を調節したりして、大変苦労である。

最近、要約筆記者の中にも、
こういうものを持っていらっしゃる方がいる。

そのご熱意、ご配慮はありがたく、かたじけないのであるが、
ハッキリ申し上げて、
市販の筆談ボードはダメである。

遊び感覚なら、どうということはないが
非常に緊迫した現場では使えない。


、(商品のイメージ写真)
メーカーも、こんな玩具みたいな商品を
「筆談ボード」
などと称して売りつける偽善のようなことは、
即刻、止めてもらいたい。

「お遊び」
としてなら、よい。

書いていただいている文字が、そのまま目に入ってくる、
というのが、「手書き」の最大の利点であり、
そのようなものでないと、困ります。

筆談は
昔ながらの白い紙か、(または白のボードに)
黒い字で

お願いしたい。

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、2016.1.27 (WED)




  


Posted by 六万石 at 09:36Comments(2)筆談